四国を旅してから、日本酒にどっぷりとハマっている相方。色んな酒を飲んでみたい願望が常日頃からあり、凍えそうな真冬の日以来となる夜の札幌の街へ
日本酒を求め彷徨ってみました
うまいもんや汐音(しおね)
といっても彷徨うのは2軒目以降で、1軒目は昨年11月に札幌へ到着した時から行ってみたいと思っていたお目当ての店へ
経営されているご夫妻は小樽出身の大将と滝川出身の女将さんで、御二方ともに道出身
御夫妻の気さくな人柄に加えあたたかみのあるこじんまりした店内は、まるで自宅の様に寛げる雰囲気を醸し出しています
サッポロクラシック生 ¥520
さて、まずは喉を潤すのにビールから。保冷性が高い上に喉越し抜群で炭酸が抜けにくいと聞く陶器のビールジョッキで登場した久しぶりの生ビールは、悶絶する旨さ!
自宅で飲むビールとは一味も二味も違いクイっとグビっと進み、お通しのイカの三升漬けがまたビールの味を引き立ててくれます
農家の酒 ¥780 (高砂酒造)
旭川産「彗星」100%/ 精米歩合55%/ +4
つづいて相方は日本酒をオーダー。旭川と地酒を愛する市民で田植えから収穫・製品化作業まで全てを旭川製で作られた旭川の酒
口に含むと甘みと芳醇な香りが広がり、後味はスッと切れるスッキリした味わいの純米吟醸酒
海水ウニ小鉢 ¥1,300 (余市産)
旨し旭川の酒に合わす肴は、大将の出身地「小樽」からほど近くの「余市」から届いた今が旬のウニ!
ふわっと口の中に広がるウニの甘みと磯の香りで日本酒に合わない訳がありません!!
相方曰く”油断した頃にやってくるわさびのツーン!も日本酒を楽しめる”だそう
店内には数多くの銘柄日本酒のポップが貼られ、伺ってみると40種ほどの厳選された日本酒が揃うそう
日本酒の管理は難しく鮮度と味を保つのが大切と熱弁されていた大将の言葉通り、がっちり管理され美味しさを逃さない様に提供されているのが伺えます
北斗随想 ¥770 (小林酒造)
吟風・彗星/ 精米歩合45%/ +5
さて、私も生ビールを2杯いただいた後に、大将のお勧め”北海道栗山町の純北海道産の道産酒”を
入手は極めて困難な希少価値が高い純米吟醸酒は、フルーティーな香りで女子でも飲みやすい
適温な「和らぎ水」のサービスも嬉しい
刺身盛り合わせ(1人前) ¥800
飲むとおつまみの量があまり食せず、ふたりで1人前のオーダーは失礼かと思うも快くオーダーに応じて頂きました
昆布〆に貝も入り北海道の海の幸に酒が進みます
田酒 純米大吟醸 四割五分 ¥1,000 (西田酒造)
山田錦/ 精米歩合45%/ +0
続いて相方がオーダーしたのは、現在のイチ推しの青森県の酒。体にスッと入り染みわたる味わいが心地良く、相方曰く”どっしり感のある深みと重みの中に咲く一輪の花”だそう
汐音 夜のおすすめ!
北海道産の食材を使用したおつまみがホワイトボードに手書きで書かれ、この中からもう一品オーダー
らくようきの子みぞれ和え ¥600
初見のキノコに目が留まりオーダー
落葉針葉樹の林に生える事から北海道での呼び名は「落葉きのこ」だそうですが、正式和名は「ハナイグチ」
初めて食べる山の幸は香りと味が良く日本酒と絶妙に合い、これまた酒が進みます
さて、続いての酒はどれにしようか?
ヒトツメ 2019 おりがらみ ¥760 (日本清酒)
吟風(新十津川産)/ 精米歩合65%/ +2
相方のオーダーは上品でコクがあり、ほのかな甘みも感じるヒトツメ
「おりがらみ(かすみ酒)」はにごり酒とは異なり、うっすらと濁っているタイプ。繊細な味を楽しめ肴なしでも旨し
刈穂 夏純米吟醸 六舟 刈穂 Summer Mist ¥750 (秋田清酒)
美山錦・ぎんさん/ 精米歩合55%/ +4
私のオーダーも「おりがらみ」
キメが細かく爽やかで夏にピッタリの日本酒!
大将と女将さんとの会話も楽しく酒が進む中、何かもう一品オーダーしたくなり
厚焼き玉子 ¥420
若鶏半身揚げも捨て難いメニューですがもう入りそうになく、これなら胃に収まりそうだとオーダーした厚焼き玉子
素材の味を生かしたシンプルな味付けで、箸で割ると湯気がほわんと立ち上り、口に含むとじゅわっとしみ出る旨み
家庭で作る味とは別物のプロの厚焼き玉子は価値ある逸品
白ばくれん ¥770 (亀の井酒造)
播州産「山田穂」/ 精米歩合55%/ +20
相方のラスト酒は、+20という「超辛口吟醸酒」
ほのかに漂う吟醸香で口に含むと品の良い旨味が広がり、超辛口のピリッとした鋭さで後切れも良く、高アルコールで超辛口酒であるもののバランスの良い酒
大将と女将さんは一切酒を飲まないそうで、飲まないからこそ酒の好みのバランスが偏らず、その時・その時で美味しい酒を仕入れられるんだそうです
訪れて知ったのですが、「うまいもんや汐音」のディナータイムは小上がり席に2組・カウンターに2席のみで満席状態となるソーシャルディスタンスのスタイル
札幌で20有余年、飲食店を続けられるには数々の事柄があったからこそ今回のコロナに対しても順応性があり、新たなスタイルで店を経営されていく方針を随所に感じられました
正直、このご時世で飲食店にランチではなく滞在時間が長くなる酒を飲みに行く事に対し不安がありましたが、徹底した対策をされている「うまいもんや汐音」で楽しい時間を過ごさせていただき
北海道・日本酒などについての知識も増え、有意義なひと時になりました
ごちそうさまでした
尚、「うまいもんや汐音」は「オーク札幌ビルB1F」に所在
雑居ビルというとお手洗いが他店と共同になり清潔感に欠ける店舗も多いですが、こちらのビルのお手洗いは非常に清潔感あり
旨い酒と旨い肴と知らない事をたくさん吸収でき、足取り軽くもう1軒・もう2軒探してみたいと夜の札幌の街を歩きます
さっぽろテレビ塔のライトアップも綺麗
お稲荷さんもいる!と、ぶらぶら歩き入ったのは良いのですが…
そんなもんですね!酔った時に勢いに任せは行った店というのは。まいっか
うまいもんや汐音 メニュー
親しみやすい大将と女将さんで手頃なほろよいセットもあり、おひとりさまでも気軽に立ち寄れる事間違いなし
テイクアウトに若鳥半身揚げも良いですね!※その他、おつまみセット・刺身・お弁当などと小瓶に詰めてくれる日本酒のテイクアウトも可能
日本酒の他、銘柄焼酎も揃っています
新たな酒が入り次第、随時更新されているうまいもんや汐音のfacebookも要チェック!
尚、道産米ふっくりんこの米に拘ったと伺った美味しいご飯が食べれるランチ(11:00~14:00 月~土曜日)は¥720~だそうで、ランチにも訪れてみたいですね!
北海道の酒蔵




北海道には他にも国稀酒造など酒蔵があり、機会を見つけ訪れてみたいと思います