雪がしんしんと降り続いたある日の札幌
風棶堂(ふうらいどう)
“『新麦中華そば』始めます!” とsns上で見かけ、“新麦”とは初耳で今まで聞いたことも無かった言葉ですが
“新蕎麦”同様に一味も二味もちがうのかな?と興味津々で訪れた豊平のラーメン店
悪天候にも関わらず並びもあり、限定で無くなり次第終了との事でまだあるか少々心配
旭川中華そば 風棶堂
店頭まで近づくと、並びができていたのは1Fの『札幌つけ麺 風棶堂』。お目当ての新麦中華そばの店は2F
煮干し大好きなので2階へ参ります!!
旭川中華そば風来堂 メニュー
階段を登り店内へ入ると、明るい笑顔のスタッフの挨拶!そして、メニューの特徴を丁寧に説明して頂き
券売機で食券を購入
店内
清潔感のある店内は、どことなく屋台風
5席のみのカウンター席と、奥の窓際にテーブル席が1卓とこじんまりしています
旭煮干し ¥850
さて、新麦と迷ったのですが、この店の一番お勧めと伺った一杯を私はオーダー。トッピングが別皿で俵おにぎりと沢庵付き
着丼後に気付いたのが、お膳でのサーブと見覚えのある丼鉢の柄

丼顔こそ異なれど山頭火と同じスタイルでの配膳な上に、やや小ぶりの丼鉢と模様も同じ。調べてみると、風来堂の店主は山頭火が修行先だそう
それはさて置き、まずは鼻孔をくすぐる煮干しの香りの熱々のスープからいただいてみると、まろやかな口当たりでクセがなく煮干し特有の苦味やえぐ味も全く感じず
煮干し嫌いな方でも難なく食せそうな味わい
その上、背脂の甘味とコクが加わる事で生まれる絶妙のハーモニーの誘惑で、蓮華が止まりません
更に、別皿盛りの岩のりを加えると香りと旨味がアップし、悶絶!
個人的に背脂が苦手な方ですが、丁寧な仕事だからか!?旨味に感じるマジック
細麺or太麺からチョイスできる麺は太麺でオーダーしたのですが、小麦の風味を感じ啜り心地も抜群!そして、スープも良く絡みます
更に、別皿盛りだからこそ、ピンク色のまま食すも良し、熱々のスープに浸し好みの加減で食すも良しの低温チャーシュー
若干塩分が強めに感じましたが、煮干しや背脂、そして食べ応えのある麺に負けない主張を持ちバランスが取れているように思いました
新麦中華そば ¥900
さて、相方のオーダーは非常に美しい丼顔で着丼
卓上には“新麦中華そば”の全貌解説図あり
通常ならばまずスープからいただく所ですが、今回は麺がメインなだけに麺から啜ると、”口の中に広がる小麦の味と鼻に抜けてゆく小麦の香りが最高”だそうで、箸が止まらぬ様子の相方
トッピングは、シンプルに”豚肩ロース・芽ネギ・穂先メンマ”ですが、どれも丁寧な仕事が伝わる美味しさにも関わらず麺の邪魔をしないという名脇役
相方と2名での訪麺でしたが丼が3つ
実は相方は旭煮干しにも惹かれたそうで、新麦中華そばの後に今までに経験したことのない同じ店でまさかの2杯目をオーダーし、麺を啜っている所なのです
そうそう、新麦中華のスープは煮干しとはまた異なる切り口の鶏ベース+香りのよい醤油の味わいで絶品
相方曰く、旭煮干しの後に新麦中華そばの鶏ベースの醤油味のスープを飲むと、煮干しにも負けない風味が特徴的で記憶に残る美味な味としてインプットされたとか
何はともあれ、非常に満足度が高く美味なラーメンをいただくことができ幸せいっぱい
北海道出身のタレント・俳優 大泉洋さんの写真も飾られていたのですが、きっと彼も満足する一杯だったに間違いなし!
そして、退店時に店主から「階段が急なのでお気を付けください」との一言もあり、味は勿論のこと店主の人柄にも惹かれるものがあるラーメン店でもありました
ごちそうさま
さて、ラーメンで身体も温まり、また雪が深々と降る中を歩きます
寒さに弱く、雪の降る中を歩くとは想像すらせず南国で越冬旅生活を何年も送っていたのですが、札幌で1年超過ごす内にあんなに苦手に思っていた寒さも気にならず
人間って順応できるものだと実感